土佐丸

あたしンちで嫌な話

・7巻8話

藤野が授業中鼻血を出し、教師にひたすらなじられる。見かねたユズヒコが一緒に保健室に行くも、「その間大事なとこやっちゃうか」「あいつらできてる」と言って笑いをとる、と良いとこ無しな話。

あまりにもなのでその教師の再登場はなかった。それで笑うクラスメートもタチが悪い。給食の不味いけんちん汁を藤野がおかわりしに行くときも「おかわりするやつがいる〜」と言ったり、ユズヒコのクラスって名前があるキャラとユズに偽装チョコ渡した人以外クズなのかも。

・19巻17話

主婦三人が若い人間は食が貧しい状態から上がっていった経験がないため贅沢だ、という話をする回。

会話の締めに水島が「だから今の子って私たちと何かがすごく違ってると思う」と深刻そうな顔で発言する。オチも特に笑えるものではなく、弱い。単なるけらえいこの若者に対する不信感やら忌避感のみ感じる。あたしンちが連載終了した理由の一つに震災による作者の心境の変化や視点がみかんから母、父へ移っていったことがあるらしいが、この話は母目線の最たるものだと思う。この回であたしンちは一定数の読者を切り捨てた。日常のあるあるを笑いに昇華する漫画だったはずが、理解できない世代間ギャップを嘆くものになってしまった。

あたしンち 21