ジンゴキレア ~ゲロジジイ~

ステーキを肴にビシソワーズを啜る、紳士の洋食ブログ。「とびだせどうぶつの森」は稀代のクソゲーだ!

Evenicle(イブニクル)ランス9 ヘルマン革命

男一人でスパコミに行ったらオタクを装った二人組の男に宗教に勧誘されるので注意

Sample

地方に住む友人のお使いでSUPER COMIC CITY(いわゆる同人誌即売会)に行った。基本的に女性向けで、99%はBLモノ。

目当ての品物を獲得し、会場から出て近くのベンチで足を休めていたところ、なにやら会社員を名乗るキモオタくさい男二人に話しかけられた。一人は肌が荒れた、いかにもオタクくさい早口で声が小さく聞き取りづらい細眼鏡(ヨシダ)、もう一人はフランクな感じで陽気なワカハゲ(ツネモト)。内容は「似たような趣味の仲間を見つけようとコミケのようなものを想像して来たら女性率のあまりの高さに男二人では入りづらい。中はどのような感じか」と、世間話を交えつつ尋ねられた。

私は内心メンドクセーと思いつつも、まあ社交的で鬱陶しいだけのオタクだろうと高を括り、適当に相槌を打ちながら相手してやった。さして会話が盛り上がったわけでもないのに、なぜか「今日この後ヒマ?」「明日明後日ヒマ?」とやたら尋ねてくる。正直冴えないオタクにゴールデンウィークを消費したくないので、バイトがある。しかもロングシフト、と現実的な嘘でかわした。

なんとか今後の予定の話題をかわしたところで、昼食でも一緒に食べないかと持ちかけられた。この時点ではまだ名前も明かされず、さして楽しくもない会話の後で何故昼食に行かなければならないのか、クソメンドクサイと思ったが、オノレの愛想の良さゆえ断れない。しかたねえチャッチャと終わらせて早めに帰ろうと、近くのマックに行った。今考えるとその時点で怪しさ全開だが、このときは本当にただめんどくさいオタだと思っていた。

マックでも会話は特にはずまない。何故一人で出かけたのにこんなツライ状況にいるのか不思議になった。ハゲはまだ喋りが上手で音楽の話などできたが、メガネはどうにも声が聞き取りづらいので生返事するしかなかった。ちなみにメガネの声はハゲにも聞き取りにくいらしく、何度も聞き返されていた。会話がつまらないので、二人は同じ会社なのかと聞いてみるとちがうとのこと。ハゲはなんらかの理由でつい最近会社を辞めたようで、再就職を目指しているらしい。大丈夫か。どういう知り合いか聞いてみると、間にもう一人いて、とある集まりで知り合った、とのこと。ある集まりがなんなのかは省略。

話の流れで自分がコンビニバイトということを明かしてしまった。するとメガネはTwitterラブライブ一番くじのA賞が一発で当たったとの誰かのつぶやきを見せ、「こういうくじが一発であたるってのはやっぱりツイてると思う?」と、わけわからん質問を投げかけてきた。この前にメガネは、君は自分がツイてると思うかそうでないと思うかという問いを唐突にぶつけてきたので、それを踏まえての質問である。

まぁー自分はついてないカナーみたいにテキトーに答えると、ついにメガネはあるものを取り出した。巨大な会場で一堂に会した男たちの写真が一面に載せられている新聞である。その新聞は普通の読売やら毎日やらとは趣の違う、独特の香り漂う新聞である。

メガネの今までの聞き取りづらさはどこへやら、自信に溢れた口調で語り出した。「この写真には写っていないがここには一万六千の男たちがいる。女はいない。これだけの人数がいて、組織が崩壊しないのは、力を求めるからだ。それはついているついていないとも関係することで、つまりそれは修練によって身につけることができる。アスリートが力を発揮するために訓練するのも似たようなことでうんぬんかんぬん・・・」と、私はここですべてを悟ったため正直まともに聞いてない。とにかくこいつらはヤバイ、宗教の勧誘は町中で宣教師に話を聞かされたことはあってもファミレスまで連れて行かれるキャッチセールス型は初めてだ。など様々な思いが巡ったが、とりあえず脱出するための切り口を考えた。
まあごつい男達が相手ならまだしも、冴えないオッサン二人相手なら強引に走りだすことも可能だが、かねてよりこのような事態に陥った際に言ってみたらどうなるか気になっていたことを言ってみた。「いやー宗教ですかぁ~・・・、すいませんボク○○教でして・・・」つまりは宗教返し。相手は「ああ・・・!○○教・・・」とよくわからない反応だったが、その後「ええ母方の方が」と余計な付け足しをしてしまった。メガネはきりっと「それは親がそうだからという理由で自分は信じていないのでは。君は東京に来てから自分でお参りとかはしたのか」的なことを聞かれた。なるほどそう返されると何も言えない。この返しは効かないとわかり、私は強引に帰ることにした。正直宗教なんてナンセンスだと思っている、この話を続けるなら私はもう帰る、と何か言われる前に即座にトレイを持って席を立った。トレイのゴミを分別するのに時間がかかると引き留められるかもしれないとの懸念があったが、店員さんが回収してくれた。さすがマックである。そんなわけでそそくさとその場を離れたのであった。

とりあえず今回の教訓としては
・オタクはなれなれしく話しかけてこない
・誰にでも愛想よくしない
・宗教返しをするなら、自らの信心深さもアピールしないと意味がない
といったところであろうか

名字と現在住む町と所属先を明かしてしまったのは不覚である。
チャンチャン

うたの☆プリンスさまっ♪All Star After Secret